
毎年夏が来るたびに、「もっとちゃんと調べておけばよかった…」とエアコン選びに失敗したと感じる人が少なくありません。
実際、見た目や価格だけで選んだ結果、「冷えない」「うるさい」「すぐ壊れた」など、トラブルの声も少なくありません。

ちなみに、筆者自身も以前、価格の安さにつられてよく確認せずにエアコンを購入してしまい、思ったように冷えずに後悔した経験があります。
もちろん、すべてのメーカーが悪いわけではありませんが、「やめておいた方がよい」と言われる製品には、共通する“ある特徴”があります。
この記事では、そんな「買ってはいけない」とされるエアコンメーカーや製品の特徴を、実際の声や傾向をもとに整理してみました。

購入前に一度立ち止まって、本当にその選択でいいのか、ぜひ一緒に確認してみてください。
保有資格
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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家電製品に詳しいファイナンシャルプランナー。
耐久性や省エネ性能を第一に、コスパの高い商品を選択し執筆しております。
物価上昇に伴い家電製品の価格も変化しています。
無駄を省いたお買い物ができるよう、お手伝いできれば嬉しいです。
買ってはいけないエアコンメーカーは存在するのか?

「このメーカーは絶対に買ってはいけない」と断言できるようなエアコンメーカーは、実は日本国内ではほとんど存在しません。
というのも、日本で流通しているエアコンは、電気用品安全法(PSE)などの法的基準をクリアしたものだけが販売されているので、基本的な安全性や性能面では一定の水準が保たれています。

ただし、選ぶ際に注意すべきポイントはいくつかあります。
- ブランドの信頼性が確立されていない
- 製造元や販売ルートが不透明
- 市場に出回っている台数が極端に少ない
- 海外製品で、問い合わせ先や修理窓口が曖昧口コミが少なすぎる、または評価が不自然に高い
こうした点が重なっている製品は、価格が安くてもトラブルに発展しやすく、結果的に「買うべきではなかった」と感じるケースも少なくありません。
特にサポート体制が不十分な海外メーカー製品は、初期不良や設置後のトラブルに対応しにくい可能性があるため、慎重な判断が求められます。

一方、国内で正規に流通している製品であれば、ある程度のサポート体制や品質が担保されているため、そこまで神経質になる必要はありません。
選んではいけないエアコン 押さえておきたい特徴【5つのポイント】

エアコン選びで失敗しがちなポイントとして、よく挙げられるのが以下のような特徴です。
- 冷房能力が弱い
- 運転音がうるさい
- 電気代がかかる
- リモコンが使いづらい
- フィルターの掃除が面倒

ただし、実際には“気にしすぎる必要のない点”も多く含まれているため、誤解しないよう補足しながら解説します。
冷房能力が弱い
最近のモデルであれば、どのメーカーでも一定の冷房能力は備わっているので、部屋の広さに合った機種を選べば大きな問題はありません。

逆に、適用畳数を無視して選んでしまうと、部屋がなかなか冷えず後悔することになります。
お住まいの構造が木造か鉄筋かによって、エアコンの適用畳数は変わってきます。

同じ広さでも必要な冷房能力が異なるため、購入前にこの点はしっかり確認しておくことが大切です。
運転音がうるさい
昔のエアコンに比べると、今はインバーター式が主流なので、運転音に関しても大きな差はあまり感じられません。
ただし、安価な海外モデルや設置ミスなどがあると、振動音や異音が出るケースもあるので注意が必要です。
電気代がかかる
現在はほとんどのモデルで省エネ性能が標準装備されていますが、それでも真夏に長時間稼働すれば電気代はそれなりにかかります。
「どれを選んでも省エネだから安心」というよりも、使い方や設定温度にも配慮したいところです。

エアコンの設定温度を1℃上げたり、扇風機やサーキュレーターを使って部屋の空気を循環させたりと、ちょっとした工夫で冷房時の電気代を抑えることができます。
出典元:設定温度を1℃上げると、冷房効率が約13%改善 Looopでんきより
リモコンが使いづらい
地味にストレスになるのが、直感的に操作しにくいリモコンです。ボタンの配置がわかりにくかったり、中には表示が小さすぎたりする製品もあります。

シンプルで見やすいリモコンかどうかも確認ポイントです。
フィルターの掃除が面倒
フィルター掃除のしやすさは見落とされがちですが、実際に使い始めてから「外しづらい」「手が入らない」と後悔することもあります。
定期的な掃除が必要なパーツなので、メンテナンス性が高い構造かどうかは事前にチェックしておくのがおすすめです。
まとめ
基本的な性能については、現行モデルなら一定レベル以上の品質が確保されています。
ただし、使い勝手や日常のストレスにつながる部分(リモコンや掃除のしやすさなど)は、カタログや価格表だけでは見えにくいポイントです。

実際の使用シーンをイメージしながら、後悔のない選び方を心がけましょう。
失敗しないエアコン選びのポイント

エアコンは一度取り付けると10年以上使うことも珍しくない家電です。

そのため、選ぶ際には「安さ」だけでなく、総合的な視点がとても重要になります。以下のポイントを押さえておくことで、後悔のない買い物につながります。
- 信頼できるメーカーを選ぶ
- 省エネ性能と対応畳数を確認
- 設置業者の評判もチェック
- アフターサービス体制を事前確認
- 長期的なコストで考える
信頼できるメーカーを選ぶ

まず最優先にしたいのが「メーカー選び」です。
長年の実績があり、国内外で高く評価されているのは「ダイキン・パナソニック・三菱電機」の上位3社です。
いずれも空調技術に強みがあり、性能や耐久性、サポート面でも安定感があります。
この3社から選んでおけば、よほど特殊な事情がない限り、満足度が高く後悔することはありません。
省エネ性能と適用畳数を確認する

性能面では「省エネ性」と「適用畳数」が要チェック項目です。
エアコンの省エネ基準は毎年進化していますが、冷暖房効率の良し悪しは電気代に直結します。
また、部屋の広さや構造(木造か鉄筋か)に合った能力を選ばないと、冷えにくい・効きすぎるといったトラブルにつながるため、慎重に確認しましょう。
設置業者の評判もチェック
エアコン本体が良くても、取り付け工事の質が悪ければ本来の性能を発揮できません。
設置業者を選ぶときは、口コミやレビュー、施工実績などを確認するのがおすすめです。

家電量販店、ネット通販、地元業者など選択肢はさまざまですが、「安さ」だけに流されないことが肝心です。
アフターサービスの体制を確認しておく
トラブルが起きたとき、すぐに相談できる窓口があるかどうかはとても重要です。
特にエアコンは夏場に不具合が出やすく、対応が遅れると生活に支障をきたします。

その点、前述の3社(ダイキン・パナソニック・三菱電機)は修理体制や保証制度も整っており安心感があります。
長期的なコストで考える
購入時の価格だけで判断するのではなく、設置費・電気代・メンテナンス費用・修理対応のしやすさまで含めて考えるのが失敗しないコツ。
多少初期費用が高くても、長く使う中でトータルコストが安くなるケースも多くあります。
信頼性やサポート体制まで含めて考えると、国内大手3社のエアコンは、製品開発から販売、アフターサービスに至るまで一貫して安心できるメーカーと言えます。
買ってはいけないエアコンメーカー まとめ
エアコンは決して安い買い物ではなく、買ってから後悔しても簡単に買い替えられるものではありません。
「安さ」や「見た目」だけに惑わされず、信頼できるメーカーや長く使える製品を選ぶことが、快適な夏と家計の安心につながります。
今回紹介した“避けた方がよいポイント”を押さえることで、少なくとも「失敗しない選び方」は見えてくるはずです。

後悔しないために、ほんの少しだけ、慎重に選ぶことをおすすめします。
