
オーブンレンジを買い替えるときに、よく耳にするのが「シャープのレンジは壊れやすいのでは?」という声です。
ネットの口コミでも同じような意見を目にすることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。
この記事では、まず「壊れやすい」と思われている理由を整理したうえで、筆者が実際に購入したシャープのオーブンレンジを使ってみたリアルな感想を紹介します。

これからシャープ製を検討している方や、買い替えを迷っている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
シャープのオーブンレンジが「壊れやすい」と思われている理由

多機能モデルは構造が複雑
最近のレンジは、オーブン・グリル・スチーム調理など多彩な機能を搭載しています。
便利な半面、部品点数が増えて内部構造も複雑になるため、不具合のリスクはシンプルな機種に比べて高くなりがちです。
シャープのオーブンレンジもスチーム機能、スマホ連動、操作パネルなどダイヤルを回すだけではなく、さまざまな機能が備わっています。
そのため壊れやすいと思われているのかもしれません。
短期間での故障報告が口コミで目立つ
「2〜3年で温められなくなった」「庫内灯は点くのに加熱しない」といった声が少なくなく、特に購入直後ではなく保証期間を過ぎた頃に故障するケースが多いため、印象として“壊れやすい”と残ってしまうようです。

筆者は購入して5年になりますが、今のところ一度も不具合はなく、通常通り使用できています。
このことからも分かる通り、すべての製品が短期間で故障するわけではなく、個体差や使用状況によって耐久性には差があります。
修理費用が割高に感じられる
メーカー修理を依頼すると部品代・出張費がかかり、場合によっては新品を買った方が早い金額になることも。ユーザーからすると「長持ちしなかった」という不満につながりやすい部分です。
そのため、最初から長期保証に加入しておくのがおすすめです。

修理費用の心配を軽減できるだけでなく、保証期間中は安心して使い続けられます。
設置環境や使い方の影響
口コミの中には、電子レンジの周囲に十分な空間が確保されておらず放熱が不十分だったり、油汚れや食べこぼしを放置した結果センサーが誤作動を起こすケースも見受けられます。
こうした要因も、「壊れやすい」と評価されてしまう理由のひとつです。

設置する際は、周囲に少なくとも10〜15cm程度の空間を確保するのが目安です。

庫内は定期的にアルコール入りの除菌シートや中性洗剤を薄めた水で拭き取り、清潔を保ちましょう。

その際、加熱用のヒーター部分や金属部には直接触れないよう注意してください。
さらに、ドアのパッキンや回転皿も汚れが溜まりやすい部分です。
回転皿は取り外して洗い、パッキンは柔らかい布で軽く拭くと長持ちにつながります。
蒸気を多く使った後は庫内を乾拭きして湿気を残さないこともポイントです。

ちなみに筆者も、においの強い料理や蒸気が多い調理の後は、アルコールで庫内を拭き取っています。
過去のリコールや品質トラブル
シャープのレンジは長年多くの家庭で使われていますが、過去にはリコールや安全上の注意喚起が行われた事例もありました。
ウォーターオーブン ヘルシオ AX-AJ1、RE-WF231(2021年)
一部製品でオーブン加熱時にフラットテーブルがひび割れる可能性があり、対象機種は無償交換対応になりました。
出典元:SHARP シャープ株式会社
AX-M1シリーズ(2011年)
付属の角皿を使用して加熱した際、内部部品が過熱して発煙に至る事故が報告されました。
出典元:SHARP シャープ株式会社

これらは特定機種に限られるものの、こうした履歴が「壊れやすい」という印象を強める要因になっているのは否めません。
シャープのオーブンレンジ|実際の使用レビュー

実際に使ってみた感想まとめ

今回購入したのはシャープの RE-WF182。

同じ18Lクラスのレンジを使ってきましたが、最初に感じたのは庫内の広さでした。

以前の機種は横に操作パネルがあり狭く見えましたが、このモデルはフラットテーブルでスペースがしっかり確保されており、調理の自由度が上がりました。

操作は直感的で分かりやすい

メイン操作はダイヤル式で、ボタンは最小限。
新しい家電にありがちな「ボタンが多すぎて覚えられない」という心配がなく、誰でもすぐに使いこなせる印象です。
スチーム機能はあえて外した
蒸し料理をするか迷いましたが、最終的には「そこまで使わない」と判断し、簡易スチームのみのタイプを選びました。

結果的に、日常の料理には十分で、自分の生活スタイルに合っていました。
設置のしやすさもポイント

幅50cm以内に収まるモデルを探していたのですが、この機種は条件にぴったり。

キッチンに余裕を持って設置でき、圧迫感もありません。
- フラットテーブルで庫内を広く使いたい人
- 複雑な操作が苦手でシンプルに使いたい人
- 蒸し料理をあまりしない人
- コンパクトでスッキリ置けるレンジを探している人

「壊れやすい」との声はどこまで信じていい?

ネット上の口コミは、実際に故障やトラブルを経験した人の声が集まりやすいため、どうしても否定的な意見が目立ちがちです。
一方で、「10年以上使っているが問題なし」「加熱ムラが少なくて快適」といったポジティブなレビューも決して少なくありません。
購入を検討する際は、短期間での不具合報告と長期間使用した人の感想の両方を確認し、偏った情報だけで判断しないことが大切です。

メーカーがすぐ壊れるような設計をしているわけではないので、個人的には使いやすく耐久性も十分あるメーカーだと感じています。
耐久性を高めるためにできること


「壊れやすい」と不安に思う場合でも、日常の使い方を少し工夫するだけで寿命を延ばすことができます。
設置スペースを確保する
オーブンレンジは背面や側面に十分な放熱スペースが必要です。
壁にピッタリくっつけて置くと熱がこもりやすく、故障の原因になることがあります。
こまめに庫内を掃除する
油汚れや食品カスが残っていると、センサーの誤作動で加熱がうまくいかなくなることがあります。
使用後は乾いた布や中性洗剤を薄めた水で拭くなど、定期的に清掃することが大切です。
そのままにしておくと庫内に汚れがこびりつくこともあるので、普段から拭き取るようにしています。ヒーター付近は直接拭けないので、お手入れモードで焼き切るようにしています。
無理な使い方を避ける
金属容器の使用や、重量オーバーの調理は内部部品への負担を増やします。
取扱説明書に沿った使い方を心がけることで、結果的に長く安心して使えます。
シャープ製オーブンレンジの特徴と強み

フラットテーブルを採用

フラットテーブルを採用しているモデルが多く、庫内全体で食材を均一に温めやすいのが魅力です。
大きめの容器や角皿も使いやすく、調理の幅が広がります。
操作性にも配慮されたモデルが多い

操作性にも配慮されたモデルが多く、ダイヤル式やボタン数を絞った設計で、初めて使う人でも直感的に扱いやすい点が特徴です。

複雑な操作を覚える必要が少なく、日常の調理でストレスを感じにくくなっています。
価格帯と機能のバランスも良い
価格帯と機能のバランスも良く、高機能なヘルシオシリーズからシンプルで手頃なモデルまで幅広く揃っています。
ライフスタイルや予算に応じて選べるため、無理なく自分に合ったレンジを見つけやすいのも利点です。
シャープのオーブンレンジは壊れやすいって本当?まとめ

シャープのオーブンレンジが「壊れやすい」と言われる背景には、口コミでの故障報告や過去のリコール事例が影響していると考えられます。
とはいえ、すべてのモデルに当てはまるわけではなく、実際に使ってみると操作のしやすさや耐久性の高さなど、長く使い続けられるポイントも多いと感じました。

筆者の機種は、蒸し機能を省いてシンプルさを重視したため、直感的に扱いやすく、日常使いにはちょうど良いモデルです。
「必要な機能だけで十分」という方には、コストと性能のバランスが取れた1台としておすすめできます。
購入する際は、自分の調理スタイルに合ったモデルを選ぶことが大切です。

ぜひ、シャープのオーブンレンジをチェックしてみてください。