
アイリスオーヤマといえば、テレビやエアコンをはじめ、洗濯機や冷蔵庫、掃除機など幅広い家電を展開しているメーカーです。
「アイリスオーヤマの家電は安い」
こんな印象を持っている方も多いのではないでしょうか。
でも実際には、

「どうしてそんなに安いの?」
「品質が悪いから?」
「すぐ壊れるのでは?」
と疑問に思う方も少なくありません。
そこでこの記事では、アイリスオーヤマのテレビやエアコンを中心に「なぜ安いのか?」を徹底解説します。さらに最近の値上げ事情についても触れていきます。
アイリスオーヤマの家電が安い理由
理由① OEM生産でコストを抑えている
アイリスオーヤマのテレビやエアコンは、自社の工場ですべて作っているわけではありません。
設計や企画はアイリスオーヤマが担当し、実際の製造は提携している工場に委託する「OEM方式」を採用しています。
大きな工場を自前で運営すると、設備投資や人件費がかさみます。OEMならその負担を抑えられるため、製品価格も安くできるのです。

「委託生産=低品質」と思われがちですが、きちんとした工場で作られているため、普段の生活で使う分には十分な品質があります。
理由② 機能を絞ったシンプル設計
もうひとつのポイントは、搭載する機能を必要最低限にしていることです。
最新家電のように多機能を詰め込めば価格は一気に上がりますが、アイリスオーヤマはあえて基本性能に絞ったモデルを数多く展開しています。

「とにかくシンプルに使いたい」「価格を抑えたい」という人に向いているのが特徴です。
一方で、上位モデルには高機能タイプも用意されているので、予算や用途に合わせて選びやすいのも魅力といえます。
理由③ 流通の仕組みをシンプルにしている
アイリスオーヤマは、メーカーでありながら流通の一部も担う「メーカーベンダー方式」を導入しています。
通常は「メーカー → 卸業者 → 小売店」という流れになりますが、アイリスオーヤマはこの中間のコストをできるだけ省いています。
物流を効率化することで、販売価格にも反映できているのです。
ただし、家電製品の多くはOEMで作られているため、すべての商品がこの方式に当てはまるわけではありません。

それでも、流通コストを抑える仕組みを持っている点は、安さにつながる大きな理由のひとつです。
アイリスオーヤマのエアコンが安い理由

アイリスオーヤマのエアコンは、自社で生産するのではなくOEMによる委託製造が中心です。
この仕組みによって設備投資や人件費を抑えられるため、製品価格を下げやすくなっています。
さらにラインナップを大きく二つに分けているのも特徴です。
ひとつは冷暖房の基本機能に絞ったベーシックモデル。もうひとつはWi-Fi機能や省エネ性能を高めた上位モデルです。

なかでもシンプルなタイプは、一人暮らしの部屋や寝室・書斎といったセカンドルーム用として選ばれることが多く、手頃な価格帯もあって人気があります。
アイリスオーヤマのテレビが安い理由

テレビもエアコンと同じくOEM生産を活用しており、自社で大型の生産ラインを抱えずにコストを削減しています。
ハイエンド機種のように映像エンジンや多彩な最新機能は搭載していませんが、ニュースや映画を楽しむ分には十分な画質と使い勝手があります。

そのため「高級機能まではいらないけれど、安くて見やすいテレビが欲しい」という層に支持されているのです。
一方で、画質や多機能性を重視する人からはハイセンスやTCLと比べられることも多く、価格競争が特に激しい分野といえます。
また、以前に比べるとアイリスオーヤマのテレビのラインナップはやや絞られてきており、選択肢は少し減っているのが現状です。
アイリスオーヤマは値上げしている?「安くない」という声も
かつては「アイリスオーヤマ=とにかく安い」というイメージが強かったですが、最近は「思ったより高い」「前より値上がりしている」という声も増えてきました。
実際、2022年6月にはテレビをはじめとする価格改定が行われています。
当社は、2022年6月1日出荷分より順次、コンシュマー向け製品の価格を改定します。
この度の価格改定は、世界的な半導体不足と原材料価格・原油価格の高騰、物流費の上昇に加えて円安の為替影響を受けて、商品の安定供給を図るために実施するものです。(中略)
価格改定率
コンシュマー向け製品の価格改定に関するお知らせ
現行価格の10%以上
値上げの背景にある半導体不足
大きな要因は、世界的に続いた半導体の供給不足です。
コロナ禍でノートPCやタブレットの需要が急増したことで部品が不足し、テレビやエアコンを含む家電全体の製造コストが上がりました。

さらに現在(2025年)も、原材料費や物流コストの高止まりが続いており、アイリスオーヤマだけでなく家電業界全体が値上げを避けにくい状況です。
「見せかけの値引き」はある?
一時期は「価格を上げてからセールで元の金額に戻す」という販売方法も見られました。

こうしたやり方は「見せかけの値引き」「二重価格表示」などと呼ばれます。
最近はあまり目立たなくなりましたが、当時から「お得感が薄い」と感じていた人も少なくないはず。
購入する際は、アイリスプラザ(公式通販)だけでなく、Amazonや楽天市場など複数の通販サイトで比較しておくのがおすすめです。
税込表示への切り替えも影響
公式通販サイト「アイリスプラザ」は、以前は税抜き価格での表示でした。
しかし、2021年4月の総額表示義務化にあわせて税込表示に変更されています。
実際の金額は変わっていないものの、
「10,000円(税抜)→ 11,000円(税込)」
と数字が大きく見えるため、結果的に「高くなった」と感じた人も多かったようです。
アイリスオーヤマは格安路線から変化中?
ここ数年の動きを見ると、単に「格安家電メーカー」から少しずつシフトしている印象があります。
たとえばドラム式洗濯機。
以前は乾燥機能がなかったのに、現在は乾燥・温水洗浄・除菌まで備えたモデルが16万円台で販売されています。
この価格帯になると、パナソニックや東芝など大手メーカーとも競合するレベルです。

テレビに関しても、もはや「最安」ではなく「必要十分な機能を低価格で提供するコスパブランド」という立ち位置に変わりつつあると言えるでしょう。
アイリスオーヤマの家電は本当に安い?まとめ
アイリスオーヤマのテレビやエアコンが安いとされる理由は、
- OEM生産で製造コストを抑えていること
- 機能を必要なものに絞り込んでいること
- メーカーベンダー方式で中間マージンを減らしていること
といった工夫にあります。

ただ近年は、半導体不足や原材料・物流費の高騰もあって、以前のように「どこよりも安い」とは言い切れなくなってきました。
それでもセールやキャンペーンを利用すればお得に買える商品は多く、公式サイトの会員になれば延長保証やポイント還元などの特典も受けられます。
結局のところ、アイリスオーヤマは「安さ」だけで選ぶよりも、サポートや機能、使い方まで含めてコスパで比較するのが賢い選び方と言えます。

ぜひ公式サイトや各通販サイトでアイリスオーヤマの家電をチェックしてみてください。
\ アイリスオーヤマ公式サイト /