最近見かける機会が増えてきたハイセンスとTCLの液晶テレビ。
特にTCLはここ数年でAmazon、楽天市場などの通販サイトだけではなく、ホームセンター、ディスカウントショップなどでも見かける機会が増えました。
では、実際にハイセンスとTCLのテレビはどっちがいいのか?本記事では両メーカーの特長を比較しています。
ハイセンスとTCLのテレビで迷われている人はぜひ本記事を参考に比べてみてください。
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ハイセンスとTCLのテレビはどっちがいいのか?違いを比較
ハイセンスとTCLのテレビは以下の選び方が一つの基準になります。
- スペックを求める人はハイセンス
- 低価格でコスパ重視の人はTCL
ハイセンスは2018年に東芝映像ソリューションを子会社化して以降はさらに高性能なテレビを発売しています。
2024年モデル U9Nシリーズ(65U9N)
例えば、2024年発売の最上位モデル(U9Nシリーズ)は高性能エンジン搭載でAIによる最適な映像処理を行いノイズを抑えたクリアな映像が楽しめます(HI-VIEWエンジンⅡ搭載)。
また、ハイセンス独自の高性能ディスプレイを使用することできめ細やかで滑らかな表現が可能です。
前年モデルに続き、2024年モデルは量子ドット・Mini LEDバックライトにより有機ELテレビに迫る映像体験が可能になりました。
音質面も最上位モデルということもあり7個のスピーカーを搭載し、高音域から低音域まで最大60Wの臨場感あふれる迫力のサウンドが楽しめます。
また、イーネブルドスピーカーにより音を天井に反射させて立体的な音響効果を生み出します。
バーチャル立体音響効果を再現できるDolby Atmosにも対応しているので臨場感あふれる音響効果が体験できます。
他にもゲームモード搭載(約0.83msの低遅延)、動画配信サービス、裏番組録画など前年モデルと比べてもさらにハイスペックなテレビに仕上がっています。
一方でTCLも量子ドット、倍速機能、Dolby Atmos、動画配信サービスなど高性能ではあるものの、映像処理能力や音質面ではハイセンスと比べて劣ります。
ただし、その分低価格に設定されているので「スペックを求める人はハイセンス」「コスパ重視ならTCL」というように選び方も二分されます。
メーカー | ハイセンス | TCL |
---|---|---|
型番 | 65U9N | 65QM8B |
サイズ | 75V型 65V型 | 85V型 75V型 65V型 55V型 50V型 |
参考価格 | 206,270円(税込) | 158,000円(税込) |
高画質 | Mini LED 量子ドット | Mini LED 量子ドット |
高音質 | 7スピーカーシステム Dolby Atmos | Dolby Atmos |
ネット動画 | あり | あり |
ゲーム機能 | あり | あり |
保証期間 | 3年間 | 1年間 |
では両メーカーの性能をシリーズごとに紹介してみます。
ハイセンスのテレビ【モデルごとの違いを比較】
ハイセンスの2024年モデルは大きく3つに分類されます。
最上位モデルの特徴(U9Nシリーズ)
ハイセンス 2024年モデル
最上位モデル 65V型 4K液晶テレビ 65U9N
参考価格 199,993円(税込)
最上位モデルはハイセンスの技術を余すことなく前年モデルよりもさらにパワーアップしました。
搭載エンジンはTVS REGZA(旧東芝・REGZA)との共同開発で作られた高性能エンジンを搭載しています。
TVS REGZAの強みは映像エンジンの開発に長けているところです。
リアルな映像を鮮明に映し出す技術はもちろん、奥行のある「黒」の表現を得意とします。
今まで黒潰れで暗いシーンでは見にくかった。こんな体験をしたことがある人はおすすめの一台です。
ちなみにTVS REGZAは2022年に国内シェアNo.1を獲得しています。
最上位モデルのU9Nシリーズは他にも低反射パネル、倍速機能、高性能スピーカー、ゲームモードなど性能にこだわる人はぜひチェックしてみてください。
メーカー | ハイセンス |
---|---|
型番 | 65U9N |
サイズ | 75V型 65V型 |
参考価格 | 199,993円(税込) |
高画質 | Mini LED 量子ドット |
高音質 | 7スピーカーシステム Dolby Atmos |
ネット動画 | あり |
ゲーム機能 | あり |
保証期間 | 3年間 |
総合評価 | 5.0 |
7スピーカーシステムとは
低音域から高音域まで幅広い音域を表現できるスピーカーを搭載しています。
搭載スピーカー
- フルレンジスピーカー×2
低音域から高音域までをカバーするスピーカー - ツイーター×2
主に高音域を担当するスピーカー - ウーファー×1
主に低音域を表現するスピーカー - イーネブルド×2
音を天井や壁に当てて反射させることで立体的な音響効果が期待できるスピーカー
ハイスペックモデルの特徴(U8Nシリーズ)
ハイセンス 2024年モデル
MiniLED×量子ドット 55V型 4K液晶テレビ 55U8N
参考価格 116,770円(税込)
最上位モデルとまではいきませんが、Mini LED・量子ドットパネルを使用したハイスペックモデルです(U8Nシリーズ)。
Mini LEDはバックライトを制御することで明暗をハッキリとさせ奥行きのある映像表現が可能です。
また、量子ドットは従来の液晶テレビでは表現しきれなかった色彩の幅を広げ、目で見たようなリアルな映像を表現します。
視野角も有機ELテレビに迫る広さです。
音質面は左右のメインスピーカーに加えてサブウーファーを搭載しています。
低音を響かせて迫力ある映像を楽しみたい人にはおすすめの機能です。
他にもゲームモード、動画配信サービスなど機能面も充実しています。
項目 | 詳細 |
---|---|
型番 | 55U8N |
サイズ | 75V型 65V型 55V型 |
参考価格 | 116,670円(税込) |
高画質 | Mini LED 量子ドット |
高音質 | 3スピーカーシステム Dolby Atmos |
ネット動画 | あり |
ゲーム機能 | あり |
保証期間 | 3年間 |
総合評価 | 4.0 |
スタンダードモデルの特徴(U7Nシリーズ)
ハイセンス 2024年モデル
量子ドット 43V型 4K液晶テレビ 43U7N
参考価格 71,957円(税込)
スタンダードモデルは上位モデルと比べると性能は劣りますが、こちらもTVS社と共同開発された高画質エンジン(HI-VIEWエンジンⅡ)を搭載しています。
U7Nの特徴はスタンダードモデルではありますが、リアルな映像を表現する量子ドット技術や、滑らかな映像を映し出す倍速機能、他にも低遅延ゲームモード、動画配信サービス、裏番組録画機能など手軽に高画質テレビを楽しみたい人にはおすすめの1台です。
音質面でもサブウーファーやDolby Atmosに対応しているので、低音を響かせて立体的な音響効果が期待できます。
項目 | 詳細 |
---|---|
型番 | 43U7N |
サイズ | 65V型 55V型 50V型 43V型 |
参考価格 | 71,957円(税込) |
高画質 | |
高音質 | サブウーファー Dolby Atmos |
ネット動画 | あり |
ゲーム機能 | あり |
保証期間 | 3年間 |
総合評価 | 3.0 |
TCLのテレビ【モデルごとの違いを比較】
MiniLED×量子ドットモデルの特徴(QM8B/C755シリーズ)
TCL 2024年モデル
MiniLED×量子ドット 65V型 4K液晶テレビ 65QM8B
参考価格 158,000円(税込)
※QM8BシリーズはAmazon限定モデル、他の通販サイトはC755シリーズになります。
TCLのQM8B(C755)シリーズには、ハイセンスの最上位モデル同様にMini LEDバックライトと量子ドット技術が使われています。
さらに、AIによる映像処理が可能なため、ハイセンスに近い映像美が体験できます。
ちなみに、同じサイズで比較してもTCLのほうが価格は抑えられます。
ただし、スピーカーに関しては標準的なONKYO製のフルレンジスピーカーのみになるので、高音域や低音域の表現はハイセンスよりも劣ります。
Dolby Atmosに対応しているので、立体的な音響効果は期待できますが、あくまでもバーチャルな音響効果のため、音質面を重視する方はハイセンスをおすすめします。
とはいえ、テレビのスピーカーにも限度はあるので、もしTCLのテレビで音質面を向上させる場合はサウンドバーやホームシアターを活用して音質を向上させましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
型番 | 65QM8B |
サイズ | 85V型 75V型 65V型 55V型 50V型 |
参考価格 | 158,000円(税込) |
画質 | Mini LED 量子ドット |
音質 | Dolby Atmos |
ネット動画 | あり |
ゲーム機能 | あり |
総合評価 | 4.0 |
量子ドットモデルの特徴(T8B/C655シリーズ)
TCL 2024年モデル
量子ドット 55V型 4K液晶テレビ 55T8B
参考価格 76,300円(税込)
※T8BシリーズはAmazon限定モデル、他の通販サイトはC655シリーズになります。
続いてT8B(C655)シリーズは2024年モデルの中でもバランスの取れたシリーズです。
最上位モデルと比較すると性能は劣りますが、量子ドットやHDR10+により色鮮やかでリアルな色彩表現が可能です。
また、43V型から98V型まで幅広いサイズを展開しているのでお部屋の広さに合わせて最適なサイズ選びが可能です。
また、価格も抑えられているので手頃な価格帯で大画面テレビを手に入れたい方には最適なシリーズです。
項目 | 詳細 |
---|---|
型番 | 55T8B |
サイズ | 98V型 85V型 75V型 65V型 55V型 50V型 43V型 |
参考価格 | 76,300円(税込) |
画質 | 量子ドット |
音質 | Dolby Atmos |
ネット動画 | あり |
ゲーム機能 | あり |
総合評価 | 4.0 |
スタンダードモデルの特徴(V6B/P755シリーズ)
TCL 2024年モデル
43V型 4K液晶テレビ 43V6B
参考価格 44,800円(税込)
※V6BシリーズはAmazon限定モデル、他の通販サイトはP755シリーズになります。
最後にスタンダードモデルに位置付けられるV6Bシリーズは、ディスプレイの枠を無くしたベゼルレスデザインで、上位モデルのような性能はありませんが、搭載されている映像処理エンジン(Algoエンジン)により、色鮮やかな色彩表現やクッキリとした画質調整が可能です。
さらに立体的な音響効果が期待できる、Dolby Atmosにも対応しています。
サイズ展開も豊富(43V型から75V型まで)なので、上位モデルよりもさらに価格を抑えたい方にはおすすめのシリーズです。
項目 | 詳細 |
---|---|
型番 | 43V6B |
サイズ | 75V型 65V型 55V型 50V型 43V型 |
参考価格 | 44,800円(税込) |
画質 | |
音質 | Dolby Atmos |
ネット動画 | あり |
ゲーム機能 | あり |
総合評価 | 3.0 |
ハイビジョンテレビの特徴
TCL 2023年モデル
Google TV フルハイビジョン ネット動画対応 32S5401
参考価格 25,300円(税込)
TCLは量子ドットや4Kだけではなくハイビジョンテレビも品質には定評があります。
最近ではパナソニックとも提携しており小型から中型テレビの製造はTCLが受け持つ委託契約を結んでいます。
主な特徴はフルハイビジョン液晶パネルを使用して色彩豊かな映像表現が可能です。
またテレビのフチを薄くしたベゼルレスデザインを採用することで没入感が高まります。
他にもクリアなサウンドが楽しめるDolby Audio対応や動画コンテンツが楽しめるGoogleTVが搭載されています。
項目 | 詳細 |
---|---|
型番 | 32S5401 |
サイズ | 40V型 32V型 |
参考価格 | 25,300円(税込) |
画質 | |
音質 | Dolby Audio |
ネット動画 | あり |
ゲーム機能 | あり |
総合評価 | 3.0 |
ハイセンスとTCLはどんなメーカなのか?違いを比較
ハイセンスのテレビとは
ハイセンスはテレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などを扱う総合家電メーカーです。
1979年からテレビの製造が始まり、1984年には当時の松下電器産業(パナソニック)からテレビの製造設備を導入し中国市場でも一躍トップクラスのメーカーに成長しました。
そして2010年に日本法人を設立、2018年には東芝映像ソリューションを子会社に置き、その後は東芝REGZAの技術を活かして国内メーカーにも引けを取らない高品質なテレビを開発しています。
ちなみに2022年度の世界出荷台数は2,590万台で世界第2位のシェアを誇ります。
ハイセンスの詳細は以下の記事でまとめています。
TCLのテレビとは
TCLはテレビを中心にサウンドバー、タブレット、冷蔵庫などを扱う電気機器メーカーです。
世界での販売台数は2022年度で2,379万台(世界第2位)に上ります。
1992年からテレビの製造が始まり、日本市場への参入は2019年とまだ最近のことです。
参入当初はそこまで注目されることはありませんでしたが、徐々に通販サイト、ホームセンター、ディスカウントショップなどで見かける機会も増え、2022年にはSONY、Panasonicを抑えて国内シェア10%を達成しています。
今、急成長しているメーカーです。
TCLの詳細は以下の記事でまとめています。
ハイセンスとTCLのテレビはどっちがいいのか?まとめ
今回はハイセンスとTCLのテレビはどっちがいいのか?と題してシリーズごとの違いを比較してみました。
- スペックを求めるならハイセンス
- 価格重視ならTCL
両メーカーとも日本市場に参入して以降、急成長を遂げておりTCLに関しては2019年秋に参入して約3年足らずでSONYやPanasonicを抜き国内シェア10%を達成しています。
ひと昔前は中国製のテレビは壊れやすい、すぐダメになる。なんて言われていましたが、今では中国メーカーのほうが高品質で安心できるメーカーに意識が変わってきています。
この機会にぜひハイセンス、TCLの高性能テレビをチェックしてみてください。